自己紹介

「とうふ」と申します。日本女性です。日本語教師を約30年やっています。今は神奈川県にある私立大学で、留学生に教えています。好きな食べ物はとうふです。

2017年4月25日火曜日

「かわいい」と「かわいそう」

「おいしそう!」は、食べ物を見たときによく言うことばですね。
食べ物は、写真でもいいです。これが使えるのは、見ただけで本当に食べていないときだけです。(「おいしそう」ではありませんよ!)

い形容詞、な形容詞
「優しそうな人」「元気そうですね。」など、見た感じから、本当の中身を想像して話します。本当に「優しい」か、「元気」かどうかはわかりません。

この「そう」をbeautifulの意味の「きれい(な)」につけて「きれいそうですね。」とは、言いません。なぜなら、きれいかどうかは、見たら本当にわかるからです。
でも、cleanという意味で、「このお皿、きれいですか?」「ええ、きれいそうですよ。」と、見た感じを言うことはできます。本当にばい菌がいないかどうかは、わかりませんから。

同じように、cuteの意味の「かわいい」も見たら本当にわかりますから、その意味で「かわいそう」とは言いません。
でも、ほかの意味で「かわいそう(な)」という言葉があります。これは「かわいい」とは別の言葉です。相手の痛み、悲しさ、寂しさなどを見て、自分も心が痛くなるように感じるときに言う言葉です。相手が、自分より弱いときによく使います。
では、「かわいい」と「かわいそう」の違いの例を見てみましょう。
私の猫、さくらです。

◎かわいいです。  ✖かわいそうです。


さくらは、カモノハシplatypusのおもちゃで遊んでいます。
とても楽しそうです。

でも、カモノハシは…
かわいそうです。


2017年3月30日木曜日

「まだ」と「まだまだ」

このごろずっと寒かったので、桜が咲くのは「まだまだ」だろうと思っていましたが、急に暖かくなって、どんどん咲き始めました。

何かの進み方が遅いと感じるときに使う「まだ」を、2回続けて使う「まだまだ」という言葉があります。「まだ」の意味が強調されるだけではなく、「まだまだ」には話す人の期待感が入る場合があります。

期待する目標のレベルが高いのに対して、今のレベルが低く、目標までの道が遠いという気持ちがあるときによく使います。

例えば、満開の桜を期待してお花見に来ましたが、来てみたらこんな状態でした。

「今日はちょっと早すぎたね。」
「そうだね。この辺の桜はまだまだだね。

この「まだまだ」はこんな会話でもよく使われます。
「日本語が上手ですね。」
ありがとうございます。でも、まだまだです。

つまり、この人は目標レベルが高いということですね!今のレベルは、相手に「上手ですね」とほめられても、自分が目指すレベルからは遠いと思っているのです。そこまで深く考えなくても、これはほめられたときに便利な表現かもしれません。

それでは、何かの進み方がはやいと感じる「もう」を2回続けて使うとどうなるでしょうか? 「もうもう」?‥‥
いいえ、「もうもう」という言葉はありません!
これも桜です。「しだれざくら」という種類です。

2017年3月13日月曜日

「もう」と「まだ」

もう3月も半分ぐらい終わってしまいました。でも、今日はまだ寒くて、冬のような天気です。

「もう」はものごとの変化が速いと感じるときに使いますね。
お正月が来たと思ったら、1月、2月、そして3月も半分ぐらい過ぎてしまって、時間のスピードが速いと感じているので、「もう3月!」と言っています。
反対に、「まだ」はものごとの進み方が遅いと感じるときに使います。
カレンダーでは春なのに、春の天気になるのが遅れて寒さが続いていると感じるので、「まだ寒い」と言っています。

では、クイズをやってみましょう。次の( )にはどちらが入るでしょうか。
どんな場面で誰が話しているか、考えながらやってみましょう。
① お母さん、お腹すいた。ごはん(  )?
➁ えっ!(  )8時?! 大変!遅刻だ。
③ あなたは(  )子供じゃないんだから、自分のことは自分でやりなさい。
④ 私は(  )学生だから、結婚できません。

答えは写真の下にあります。

鎌倉へいきました。東慶寺という古いお寺の庭の梅の木です。
着物を着ていったので自撮りをしようとしましたが、笑ってしまってできませんでした。

では、クイズの答えです。①まだ ➁もう ③もう ④まだ
みなさんにはちょっと簡単すぎたかもしれませんね。

2017年1月29日日曜日

「ならぶ」「ならべる」

もう、1月も終わりに近づきました。
中国、韓国、ベトナムなど、アジアの国では、昨日がお正月だったそうですね。
日本も昔は同じように、旧暦(伝統的なアジアのカレンダー)でお正月を祝っていましたが、明治時代に西洋のカレンダーに変えてしまいました。
でも、私が住んでいる団地では、今日、お正月のイベントをやっています。この長い列を見てください。


この列の先では、「餅(もち)」という伝統的なお正月の食べ物を配っています。米から作る暖かい餅は、白くてひっぱると長ーくのびる不思議な食べ物です。「あんこ」という甘い豆のペーストといっしょに食べると、とてもおいしいです。ここに住んでいる人は、誰でももらえるので、大人気です。

では、ここで文法クイズをやってみましょう。正しいのはA,Bどちらでしょうか。

餅をもらうために、
A 人々が、並んでいます。
B 人々が、並べています。

答えは…?

はい、答えはAですね。自動詞「並ぶ」の「て形」です。人が自分で並びますから。

Bの「並べる」は他動詞ですから、
「おばさんが テーブルに 餅  並べる」のように、
人が物に対して何かをする場合に使います。

実は、私も列に並んで餅をもらって、その写真をここで紹介するつもりだったのですが…。ちょっと遅すぎました。もう全部なくなってしまっていて、もらえませんでした。残念です!
お正月の遊び「こま回し」を子供に教えるコーナーもあります。



2016年12月30日金曜日

「なぜなら」

教室の「アシスタント」の猫のさくらは、このごろ毎日こんな感じです。

もし、さくらに「なぜそんなところにいるの?」と聞いたら、
きっと、「ここがいちばん暖かいですから。」と答えるでしょう。
「ここがいちばん暖かいからです。」でもいいです。ちょっと硬い感じになりますが、意味は同じです。

一人で話を続けたり、文章を書いたりするときに、こんな間違いがよく起きます。

さくらは、いつもストーブの前にいます。なぜなら、暖かいところがすきです。

「なぜなら」で始めたら、「【理由】からです。」のように終わらなければなりません。

 なぜなら、暖かいところが好きだからです。

では、先に原因・理由を言ってから、その結果を言う場合はどうすればいいでしょうか。

さくらは、暖かいところが好きです。[   ]、いつもストーブの前にいます。

[  ]には、何を入れたらいいでしょうか。


答えは、「だから」か「ですから」です。

さくらは、暖かいところが好きです。だから/ですから、 いつもストーブの前にいます。

もし、間違って「なぜなら」を入れてしまったら、ぜんぜん意味が分からなくなります。でも、間違える人は少なくありません。「・・なら」 と「・・から」 の音が少し似ているからかもしれません。

【結果】。なぜなら、【原因・理由】からです。

【原因・理由】。ですから/だから、【結果】。

この二つをよく覚えてくださいね。

あと1日と少しで新しい年になります。私はもうお正月の花を活けました。明日は「おせち」というお正月の料理を作ります。

お正月になる前と後のあいさつの違いについては、こちら
http://tofunihongokyoushitsu.blogspot.jp/2015/12/blog-post_19.html
を見てくださいね。では、皆さんどうぞ良いお年を!

2016年11月24日木曜日

「のに」  まだ11月なのに 

今日は朝からどんどん寒くなって、雨が雪に変わりました。


雪が降り始めたところです。ゴミのように見える白いものが、実は雪です。

関東地方で11月に雪が降るのは本当に珍しいです。普通は1月か2月ごろ、本当に寒くなってからです。23日前に気温が20度近くにまで上がった日もありましたから、今日の雪には本当にびっくりです。では、今の気持ちを表す文は、A,Bのどちらがいいでしょうか。

A まだ11ですが、今日は雪が降っています。

B まだ11なのに、今日は雪が降っています。

AもBも正しい文ですが、今の状況にぴったり合っているのはBのほうです。「のに」は、その前にあること(この文では「まだ11月だ」ということ)から考えて、普通ではないことやびっくりすることを知ったときに使います。
前と後ろが反対というだけではなく、「それがわかって驚いている」という気持ちが入っています。

ですから、「これからすること」や「相手に頼むこと」を言うときは「のに」を使いません。

✖ まだ早いのに、今日は天気が悪いから帰りましょう
✖ まだ早いのに、今日は天気が悪いから帰ってください

⇒ 〇 まだ早いです、今日は天気が悪いから帰りましょう。
⇒ 〇 まだ早いです、今日は天気が悪いから帰ってください。


雪が降っているところにいる皆さん、今日は気を付けて早く帰ってくださいね。

2016年10月27日木曜日

「から」と「たら」

これは秋によく見る雲です。
このようなかたちの雲には、「うろこぐも」という名前がついています。魚の鱗(うろこ)のような形だからです。
この頃、暗くなるのが早くなってきました。夕方5時ごろから、もうだんだん暗くなります。そうなると、私は早くうちに帰りたいような気持になってしまいます。

では、次の二つの文は、意味がどう違うでしょうか。
1.暗くなったから、うちへ帰ろう。
2.暗くなったら、うちへ帰ろう。

1.は、「暗くなった」という普通形に「から」がついています。
「暗くなった」のは、「うちへ帰ろう」と思う理由です。つまり、暗くなった後で、このように話しています。

2.は、これから起きることを表す「たら」を使っています。つまり、暗くなる前に話しています。

では、次の場合はどちらが正しいでしょうか。
「もし、明日 雨が 降ったから ・ 降ったら スポーツ大会はありません。」



この文には、「もし」と「明日」という言葉がありますから、これからどうなるかまだわかりません。
ですから、正しいのは「降ったら」です。

「降ったから」を使うのは
「昨日は、雨が降ったから、スポーツ大会がなくなりました。」のようなときです。