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自己紹介

「とうふ先生」と呼んでください。今まで58の国と地域から来た留学生と一緒に日本語を勉強してきました。Please call me “Teacher Tofu”. I have taught Japanese Language to the international students from 58 different countries and regions.

2014年4月25日金曜日

「こんにちは」の代わりの言葉は?

「行きませんか。」ではなく「行かない?」
「お元気ですか。」ではなく「元気?」
のように話す友達同士の関係では、
「こんにちは」は丁寧すぎて、使わないという話をしました。

それじゃあ、友達にお昼に会ったら、どんなあいさつをするのでしょうか??

日本の大学生に聞いてみたところ、こんな答えが返ってきました。

その1 「よ!」「やっほー」のように言葉とは言えない
     声をかける

その2 朝でなくても、「おはよ!」と言う

辞書や教科書とはずいぶん違いますね。

2014年4月18日金曜日

「こんにちは」の難しさ2

新学期のキャンパスは、新緑が美しく、大勢の学生で活気にあふれています。

では、前回の問いについて考えてみましょう。
日本人の友達に「こんにちは」と言った留学生は、なぜ相手に困った顔をされてしまったのでしょうか。

相手によって、使う言葉は変わります。
ある日本語教科書は、丁寧さについて、
 レベル1:親しい友達、家族、年下の相手
 レベル2:目上の人、初対面の人、親しくない友人
 レベル3:かなり目上の人、お客様
のように示しています。

上下関係だけではなく、相手との親しさの距離が離れるほど、
丁寧さのレベルが上がります。
「こんにちは」は、ふつうレベル2以上で使われるあいさつなので、
相手は「せっかく友達になったと思ったのに、丁寧すぎて他人みたいだ」と感じたのでしょう。

朝のあいさつなら、
レベル1は「おはよう。」
レベル2と3は「おはようございます。」
でいいですが、
お昼にレベル1の相手に会ったら、何といえばいいのでしょうか??
実はこれ、簡単に答えられないのです。
詳しい説明はまた次回!

2014年4月13日日曜日

「こんにちは」の難しさ

簡単に見える言葉ほど、実際の使い方は難しいということがあります。
日本語の最も基本のあいさつと言えば、「こんにちは」ですが、これは、昼であれば、誰にでも使える便利なあいさつでしょうか?

日本の学校に入学したある留学生が、こんな経験をしました。
学校生活に少し慣れて、クラスメートの中に何人か親しく話せる日本人の友達もできました。
ある日、授業が午後からだったので、教室で会った友達に、
「こんにちは!」と言ったら、
相手は一瞬、少し困ったような顔をしてから、
何か考えながら「こんにちは…」と言いました。

なぜ、こんなことが起きたのでしょうか?
相手は何を考えたのでしょうか?
みなさん、まず、自分で予測してみてください。


説明はまた次回!

2014年4月8日火曜日

「猫をかぶる」の意味

前回のクイズ、
「あの人はたぶん猫をかぶっている。」
とは、どういう意味でしょうか。


こういうことではありませんね…。

私たちがかぶるものには、頭をカバーする帽子のほかに、
顔を隠す「仮面」もあります。
「仮面をかぶる」は、本当の自分の気持ちや性格を隠すという意味でよく使われます。
また、猫は、新しい環境に慣れるまではとても静かにしている動物です。
したがって、「猫をかぶる」とは、「本当の自分を隠しておとなしくしていること」を表します。あまりよくないこととして、否定的な意味で使われます。

新学期も第2週目に入り、キャンパスの桜もどんどん散っていきます。疲れる「猫かぶり」はもうやめて、そろそろ本当の自分を出しましょう!

2014年4月5日土曜日

「猫をかぶる」?

日本では、新年度が始まりました。わくし、とうふが日本語を教えている大学でも、新しいクラスの授業が月曜日からスタートします。何年同じことを繰り返しても、これからどんな学生に会えるか、やっぱりドキドキしてしまいます。

新しい人々との出会いは、楽しみであると同時に、とても緊張しますね。どんな人なのか、仲良くなれるか、心配も多いのではないでしょうか。

このような季節によく聞かれる慣用表現に、「猫をかぶる」というおもしろいことばがあります。

意味を想像してみてください。
「あの人はたぶん猫をかぶっていると思う。」と言うのは、
「あの人」について、どう思っている場合でしょうか。

   A あの人は仕事の能力が高い
   B あの人は気分が変わりやすい
   C あの人は本当の自分を隠している

答えは次回!

2014年4月1日火曜日

「猫の手を借りる」

前回のクイズは、
忙しい時に借りたいのは
猫の「目」・「手」・「足」のどれか
ということでしたが、答えは、Bの「手」です。

「猫の手も借りたいほど忙しい」のように言います。
でも、猫に「手」はありませんよね。四本足で歩く動物にあるのは、「前足(まえあし)」と「後ろ足(うしろあし)」です。手のように見えることはありますが…。


「手」には、労働力手伝いなどの意味があって、
 「手が足りない」(仕事をする人の数が足りない)
 「手がかからない子供」(育てるのが大変ではない子供)
 「ちょっと手を貸してください。」(手伝ってください。)
のような様々な表現があります。

つまり、「誰でもいいから手伝って!」と言いたいぐらい忙しい状態を、「猫の手も借りたい」と言うわけです。

さくらちゃん、手?を貸してくれてありがとう!