自己紹介

「とうふ」と申します。日本女性です。日本語教師を約30年やっています。今は神奈川県にある私立大学で、留学生に教えています。好きな食べ物はとうふです。

2015年12月28日月曜日

「そうじ」の日本語

私は今、お正月の準備で忙しいです。今日は「大掃除(おおそうじ)」をしています。新しい年を迎えるために、家をきれいにするのはとても大切なことです。きたない家には、お正月の神様が幸せな一年を持ってきてくれませんから。

では、「そうじ」をあらわすのには、どんな日本語を使うでしょうか。
よく使う動詞に、「はく」「あらう」「ふく」があります。
下の写真を見て(    )にどれが入るか考えてみてください。
使っている道具の名前は、上から順番に「ほうき」「ぞうきん」「モップ」です。

1.げんかんをほうきで(    )。
2.ゆかをぞうきんで(    )。

3.かべをモップで(     )



答えは、
1.げんかんをほうきで( はく )。
2.ゆかをぞうきんで( ふく  )。
3.かべをモップで ( あらう )。
です。

1.の「ほうきではく」の「はく」は、漢字で「掃く」と書きます。
同じ発音、同じグループの「吐く」とは全然意味が違いますから気を付けましょう。こちらの意味については、
を見てください。

2.の「ふく」は漢字で「拭く」と書きます。そうじに使う布を「ぞうきん」といいますが、水でぬらしても、かわいたままでも、そうじ用の薬のついたものでも、このようにしてきれいにするのは、「ふく」です。

3.の「あらう」は漢字で「洗う」と書きます。水の中で、または水をかけながらきれいにすることです。せんたくする意味の「服をあらう」や、「お皿をあらう」など、水をたくさん使います。

昔アメリカでホームステイした時、wash the table と聞いて、「テーブルをあらうの? テーブルを外に持って行って水をかけるの??」思ったことがあります。でも、実際は水で「ふく」ことでした。言葉によって、意味が少しずれているのですね。

それでは次に、これは何をしているでしょうか?(  )に動詞を入れてください。


4.ゆかに掃除機を(     )。



答えは
「ゆかに掃除機を( かける )。」です。
「かける」にはとてもたくさん意味がありますが、ここでは、道具を上から使って仕事をするということです。
「シャツにアイロンをかける」という言葉もあります。

ねこはてつだってくれない

さあ、わたしのうちもきれいになりました。これで、気持ちよく新しい年を迎えられそうです。

では、みなさん、どうぞよいお年を!
来年も「お帰り!日本語教室」へ来てくださいね。




2015年12月19日土曜日

「おめでとう」はちょっと待って!

今年の冬は暖かいですが、今日は12月らしい冷たい冬の風が吹いて、寒くなってきました。2015年も、もうすぐ終わりですね。

今日、携帯を見たら、学生からこんなメールが来ていました。
「明けましておめでとうございます。」
ちょっと待って! 今はまだ12月ですから、このあいさつはまだですよ!
気持ちはうれしいですが、これは、よくあるまちがいです。
普通の日本人ならびっくりしてしまいます。なぜでしょうか。

「明けまして」は、「年が明ける」ということばから来ています。
これは、「古い年が終わって、新しい年になる」という意味です。
そして、「明けまして」の「て形」の意味が重要です。

例えば、「友達に会え、うれしかったです。」
と言えば、「友達に会えました。だから、うれしかったです。」ということです。
同じように、「明けましておめでとうございます。」は、
「もう、新しい年になりましたね。あなたもわたしも新しい年を迎えることができましただから、おめでとうございます。」ということです。

ですから、12月の今、この言葉はまだ使えません。新しい年の11000秒を過ぎてから、使ってください。

では、12月の間は何と言えばいいのでしょうか。
「この人とは、今年はもう会わない。次に会うときは来年だ。」という場合のあいさつの言葉があります。
よいお年を!」です。
「どうぞ、よいお年をお迎えください。」という意味です。


反対にこちらは、1231日の夜12時の前までしか使えませんから、気を付けてください。つまり、新しい年に変わったとたんに、あいさつの言葉が「よいお年を」から「明けましておめでとうございます。」に変わるということです。



2015年12月13日日曜日

「さき」と「さっき」

間違えて使っている人が多い言葉に「さき」と「さっき」があります。 
「やはり」と「やっぱり」が同じ言葉の書き言葉と話し言葉なので、「さき」と「さっき」も同じかな…と思ったら大きな間違いです。この二つは別々のことばで、意味が違います。

「さき」は、「先」という漢字があります。小さい「っ」はありません。
ふつう、「に」をつけて「お先に失礼します。」のように動詞の前に使います。
することが二つ以上あるとき、順番が早いほうが「先」です。
お先に失礼します。」は、「あなたが帰る」と「わたしが帰る」を比べて、「わたしが帰る」ほうが早いので、このようにあいさつをします。
また、勉強するか、ゲームをして遊ぶか、迷ったときあなたはどうしますか。「勉強のほうが!」ですね。「まず先に勉強して、」それから、遊びましょう。

一方「さっき」には漢字がなく、うしろに「に」をつけることもありません。つまり「さっきに」は間違いです。
「さっき」は「今から少し前の時」という意味です。
「少し前」が何分前かはっきり言うのは難しいですが、
さっき、田中さんと言う人から電話がありました。」
と言ったら、電話があったのは、今からだいたい1分ぐらい前から、1時間ぐらい前までの間だと思います。
後ろに「から」や「まで」をつけて
さっきまで雨が降っていました。」
さっきから雨が降っています。」
のように使うこともできます。


わたしは昨日、東京の海に近いところにある「浜離宮庭園」という公園へ行きました。江戸時代の徳川将軍家の庭だったところで、「三百年の松」という古い松の木があります。





この池には、海の水も入ってくるそうです。

池のそばに、お茶屋という休むための場所があります。
そこでは、日本の伝統的なお菓子と、お抹茶(powdered green tea)を楽しむこともできます。

苦いお抹茶をおいしくいただく方法は、
(     )甘いお菓子を食べて、口の中が甘くなってから、お茶を飲むことです。

では、ここで質問です。
(     )に入るのは「さっき」と「さきに」のどちらですか?

浜離宮庭園(はまりきゅうていえん)は東京駅や銀座から近く、便利なところです。機会がある人はぜひ行ってみてください。

こちらが公園の英語のサイトです。

クイズの答えは「さきに」です!