「駅の前にケーキ屋がある。」と「駅の前にケーキ屋があった。」は、ぜんぜん違う意味になります。
過去形を使って「あった」と言うと、「今はもうない」という意味になることが多いです。例えば、「去年来たときには、駅の前にケーキ屋があった。」という文からは、そのケーキ屋がなくなってしまったということがわかります。
ところで、最近私はよく物をなくします。
私:携帯がないんだけど…
さくら:さっき、そこの机の上にあったよ。あれ?でも、ないね。
私:困ったなあ。ずっと探しているんだけど、どこにもないの。
こんなときは、だれかに自分の携帯に電話をかけてもらって、音で探すのがいちばんいいですね。
私:さくらちゃん、お願い。ちょっと私の携帯を鳴らしてくれない?
さくら:いいよ。
すると、かばんの下から、音が聞こえてきました。
かばんの下を見ると…。
この時に言う言葉は何でしょうか。
「あった!」です。「ある!」ではありません。
今、そこに「ある」のに、過去形「あった」を使います。
探していたものが「ない」状態から「ある」状態に「変わった」と言う気持ちや、探していたものが「見つかった」という気持ちが、この過去形「た」につながっているのかもしれません。
では、自分の携帯がみつからないとき、近くの人にどのようにお願いすればいいでしょうか。
親しい友達なら、
「わるいけど、ぼく/わたし の携帯を鳴らしてくれない。」
といいます。
もっとていねいに話すときは、
「すみませんが、私の携帯を鳴らしてもらえませんか。」
と言います。
では、みなさん、携帯をなくさないよう、気をつけましょう!